6月4日は「虫歯予防デー」。そして6月10日までの1週間は「歯の衛生週間」となっています。
自分たちの歯が何本あるか知っていますか?生まれてすぐは歯が1本もないのが普通です。そして幼稚園にあがるくらいまでに20本の“乳歯”が生えそろいます。この乳歯は小学校にあがるころから、少しずつ大人の歯“永久歯”に生え変わります。永久歯は、人によって違いがありますが全部で28~32本あります。
◆どうして虫歯になるの?
かたい歯に穴があいてしまう虫歯の原因は“酸”です。そして酸をつくっているのは、口の中にいる細菌です。細菌のなかでも、とくに虫歯をつくりやすい菌に「ストレプトコッカス・ミュータンス」という菌です。ミュータンス菌は、口の中の食べかすに含まれる“甘いもの”といっしょになって、白いどろどろの“歯垢”をつくります。ミュータンス菌はどんどん仲間をふやしていきながら酸を出し、虫歯をつくります。
虫歯を予防するには、歯みがきが有効です。甘いもの等の食べかすが口の中にのこっている時間が長いほど、ミュータンス菌が増えて虫歯になりやすくなります。菌を口の中から追い出すことはできないので、食べかすや糖をはやくきれいに落としてしまうのが一番の方法です。
また、ニンジンなどの野菜は繊維が多いので歯をきれいにする効果があるし、食べ物をよく噛むことで出る唾液は、細菌がつくる酸をうすめる効果があります。バランスのいい食事をよく噛んで食べることも虫歯予防になります。
調べによると80歳の人の歯の数は平均して4.8本しかありません。平成元年(1989年)から『8020(ハチマルニイマル)運動』をすすめています。これは80歳になっても自分の歯を20本以上のこしておこうという運動です。歯は年をとってもおいしく食事をしたり、はっきりとした声を出したり、よい姿勢をたもったりするのに欠かせないものです。永久歯は生え変わることがないので、いまのうちから歯を大切にする習慣をつけておくと良いですね。
イラスト:しぃり