節分とは、もともと季節の変わり目で、立春、立夏、立秋、立冬の前日のことを言います。
昔の暦では春から新しい年が始まったため、いつのころからか立春の前日だけが節分になり、春への折り目として、3日か4日ごろに行われています。
節分の起こりは古く、国民の平安を願ったのが始まりのようです。さらに、悪い病気や不作を鬼の仕業として、追儺式(ついなしき)を行い追っ払いました。
この儀式が新しい年を迎えるための節分の追儺となったと言われています。
神社や寺では、節分の行事があります。面をつけた鬼に向かって、まめをまいて退散させる追儺や
年男の人たちが豆をまくところもあります。豆には、穀物の霊が宿っていると考えられていたからです。
イワシの頭を入口にさしたり、ヒイラギの木の枝をさしたりするのは、鬼はいわしが嫌いなので逃げていくためです。ヒイラギは枝にとげがあるので、鬼が恐れると言われています。
最近では、節分の夜に、その年の恵方(その年の福徳をつかさどる三大吉神のひとり歳徳神(としとくじん)がいる方角で、干支(えと)によって定められる、最もよいとされる方角)を向いて願い事をしながら食べる恵方巻きが、浸透してきました。
ちなみに2009年の恵方は東北東です。
恵方巻の具は七福神にちなんで7つの具材を使用するとか。
自分の家の中からだけでなく、自分の心の中からも「わがまま鬼」「いじわる鬼」「欲張り鬼」「泣き虫鬼」等、悪い鬼を追い出して、楽しい心で春を迎えたいものですね。
イラスト:しぃり